
エルメスと言えば、【バーキン】と言っても過言ではないほど有名です。
数あるブランドバッグの中でも、憧れのバッグ、最終的に持ちたいバッグとしても名高いバーキンですが、その高価さや、入手困難さから欲しくても手に入らない人も多いでしょう。
そんな世界的人気のバーキンがどのように誕生したのかをご紹介します。
そもそもエルメスは創業当時、現在のようなファッションブランドではなく、
高級馬具を製造しているブランドでした。
馬具職人であった【ティエリー・エルメス】が1837年にパリ・ランパール通りに工房を開いた事がエルメスの歴史の始まりです。ちなみに、皆様ご存じのルイ・ヴィトンも創業当時は、旅行用トランクの専門ブランドでした。
話が逸れたので戻します。

エルメスが作り出す馬具はクオリティが高く、とてもオシャレでヨーロッパ中の王族、貴族から好まれました。
しかし、時代の流れ、科学の発達により、エルメスに危機が訪れます。
それは、自動車文化の発展と馬車文明の衰退です。
そんな中、この時代は社会進出に目覚めた女性たちのライフスタイルも変化していきます。
そこに着目した三代目社長、【エミール・モーリス・エルメス】は、今まで培ってきた革製品の製造技術を活かし、1892年にエルメスとして初めてとなる【オータクロア】というバッグを発表します。
やがて、旅行バッグとしても使用されるようになり、人気を博すようになりました。
そして、今回紹介するバーキンの誕生のきっかけは、ここから約100年後の1984年に偶然起きます。
当時のエルメスの社長【ジャン・ルイ・デュマ】がパリからロンドンへ向かう機内で、偶然隣り合わせた世界的女優【ジェーン・バーキン】のバッグを目にします。
この出会いがエルメスに革命を起こすこととなりました。
ジェーン・バーキンは、バッグに大量の荷物を詰め込み、中身は仕切りもなくきちんと整理されていませんでした。
それを見たジャン・ルイ・デュマ社長が「エルメスがあなたの理想のバッグを作りましょう」と提案します。
すると、ジェーン・バーキンは、「容量が多いこと」、「機能的であること」、「丈夫であること」を要望し、バッグの作成を依頼しました。

エルメスはその要望を的確に再現。
それが今なお愛され続ける【バーキン】となりました。
世界的に有名なエルメスも、一時は時代の流れによる危機もありましたが、馬具の製造ブランドからファッションブランドへと進化を遂げたことで、革新的に今日の地位が確立されました。