
ROLEX(ロレックス)の時計は非常に長持ちするとよく言われていますが
その理由を探っていこうと思います。
本日はROLEXが使用している素材についてお話しをします。
ROLEXは全てのモデルにおいて最高峰の素材を選び使用しているとありますが
SS(ステンレススチール)について解説していきます。
まずステンレススチールとは
鉄(Fe)を主成分としてクロム(Cr)を合わせた合金の事です。
非常に錆びに強い金属なので日常生活でも多く使われています。
SSは混ぜられる金属の種類や量により特徴や性質が変化しますので
200種類以上のSSが存在します。
時計で多く使用されているのはSUS304です。
SUSは『Steel Use Stainless』というステンレスを英語で表記した時の頭文字です。
304はSSの種類毎の番号ですので品番の様なものだと思ってください。
SUS304は金額も加工のしやすさ等で
世界でSSが使用されている製品70%位のシェアを誇っています。

SUS304の次に時計に使用される事が多いのは
SUS316やSUS316Lです。(SUS316Lの方が多いかな)
SUS316Lはサージカルスチールとも呼ばれていて
医療器具(メス等)にも使用される程、
肌に優しくアレルギー反応も出にくい合金です。

SUS316とSUS316Lの違いは炭素(C)の含有量です。
ローカーボンの頭文字を取ってLの表記がつきます。
SUS316Lも非常に高額なステンレススチールですが
表題のROLEXが使用しているSSは『SUS904L』です。
『SUS904L』はスーパーステンレススチールと呼ばれる程の
超高級ステンレススチールです。
しかもL表記があるので当然ローカーボンです。
『SUS904L』は非常に高価でコストもかかり、
しかも加工が困難な為、多くの高級時計ブランドでもSUS316Lまでの使用です。
ROLEXは常に最高峰を目指しているブランドなので
SSにも非常に高い拘りを見せているという事です。
ROLEXのSSモデルも最近は定価の段階で非常に高価になってきていますが
素材だけ見ても価格設定のコストパフォーマンスはかなり高いです。
ROLEXは『SUS904L』を1980年代後半から時計ケースに使用を始めたと言われていますが
2010年代後半頃からはブレスレットにも『SUS904L』を使用していき
今現在は全てのモデルにて『SUS904L』が使用されています。
皆様、是非ROLEXの拘り抜いた素材を味わってみてください。
